本日紹介するのは小池一夫著「傷追い人」です。
この漫画は私が1番好きな漫画であります。古い漫画ですが名作ですね。アニメ化もしています。以下ネタバレも含みます。
あらすじ
アメリカンフットボールのスター選手だった茨木圭介(いばらき けいすけ)はある日、恋人と一緒に謎の組織GPXに拉致される。結果恋人と母親を殺害され、圭介だけが生き残った。圭介はGPXへの復讐を誓い、戦いを挑んでいく。
GPXは権力者や警察とも繋がっている組織だと知ったケイスケは
世界的な組織が相手になるのでまずは大金を手に入れるためブラジルに行き黄金を探します。大富豪になり、マフィアのボスになります。すべては復讐を果たすために。
魅力的な恋人たち
ケイスケが復讐の戦いを始めるにつれて知り合う恋人たちがいます。
日下夕湖(くさか ゆうこ)
テレビ局の女子アナ。ブラジルに取材で来たところケイスケと知り合う。空手の達人。
ダイヤモンド・ペギー
フランス人の船大工。身長がすごく高い。美人だが夫には3度も逃げられている。
ミスティ
16歳の少女の殺し屋。格闘技から銃器の扱いにまで長けている。
感動のラスト。
最後にGPXが正体が明らかになり、その相手があまりに巨大なため、圭介は復讐を続けるか悩みます。そしてケイスケはホームレスの街に行きます。そこではひとかけらのパンも水さえも飲みません。自分の命を投げ出す覚悟で戦うか、やめるか自問自答します。飲んでしまってはただただ生きることが目的となってしまうから。目的を持たない人生は意味がない。この漫画の思想です。
ケイスケは復讐をするためだけに生きてきた。逆にその目標が彼を生かしたと言ってもいい。ケイスケは大金持ちで、望めば毎日贅沢に安易に生きることができるのです。しかし彼はそれをしなかった。復讐を諦め、一生ホームレスの街で過ごそうとも思っていた。
「バキ」の作者の名前の由来。
ちなみバキの作者の名前は茨木圭介から取っています。バキの作者の板垣恵介は小池一夫の弟子なのでそこからあやかったのでしょう。
板垣先生が漫画家になったのは30歳を超えてからです。今でも30歳を超えて漫画家デビューは遅いですが、当時ならもっと遅かったでしょう。主人公の圭介の目的の為ならどんな努力も厭わず、立ち向かっていく姿に共感したのかもしれませんね。実際、板垣先生は「バキ」で大人気作家になりました。
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